リキュア銀座スタッフの長谷川でございます。
最近はめっきり冷え込んで、外に出るのも億劫になってきますね。
私も寒さは苦手な方なので夜寝る時は肩口にタオルを巻いたり、窓際から布団を離す等、夜中や明け方に冷えないように工夫している今日この頃です(#^.^#)
さて前回は皮膚には人間の五感のうち、触覚、聴覚、視覚を感じる能力がある事をお伝えしましたが、
残りの味覚、嗅覚はどうなんでしょうか?
味覚ごとのセンサー
味覚や嗅覚はどちらも何らかの分子を識別する能力ですが、これも実は皮膚は識別、応答しています。
味覚と一口にいっても様々ありますが、辛い、塩辛い、甘い、酸っぱい、苦い等、旨味等
それぞれに対応するセンサーがあり、それぞれ違う機序で反応しているようです。
専門的な話になりますので詳細は割愛しますがざっくりとした話で言うと
辛味に関しては表皮のケラチノサイト(表皮を構成している細胞)に応答するセンサーが感知します。
唐辛子は「TRPV」というセンサー
ワサビ、カラシには「TRPA1」と、同じ辛味でも違うセンサーが反応するんですね~
甘さについては舌に存在する甘味受容体が表皮のケラチノサイトに存在して機能しているかはまだ確認されていないようですが
ケラチノサイトはある種の糖は識別し、細胞膜が糖の分子構造の違いを区別しています。
砂糖の甘味は感じることは出来ないかもしれませんがブドウ糖とマンノースの分子を区別することが出来るようです。
酸っぱさについては、酸性、低いPHを感知するセンサー(TRPV1)があるのでこれもケラチノサイトは感じています。
苦味に関しては種類がありすぎ検証は難しいようです。
嗅覚のセンサー
嗅覚に関しても皮膚のケラチノサイト(表皮を構成している細胞)にしか存在しないTRPV3という受容体がタイムやグローブ、オレガノ等様々なハーブに含まれる香気成分で作動する事は知られています。
香油でマッサージするアロマテラピーは鼻を介した効果もあるのでしょうが皮膚に直接作用して脳に感知させる可能性もあります。
また水棲動物は視覚情報が役立たない濁った水の中でどうやってエサを識別しているのでしょう。
おそらく体表に味や香りに関わる分子で作動するセンサーがあると想像されます。
傷ついた魚の血の匂いを嗅いでサメが集まってくるのはよく聞きますね。
また香道などで使われる白檀という香木がありますが、あるドイツの研究チームが白檀の香気分子で作動する受容体がケラチノサイトに存在し、それを作動させると傷の治りが早くなることを発見しました。
このように味覚や嗅覚も皮膚で感知する能力があるという事が明らかになってきております。
またそれぞれの感覚を感知するセンサーや経路が私たちが思っている以上に様々あり、人の体の機能は私たちが思っている以上に素晴らしい仕組みになっていると改めて感じました。
次回はさらに踏み込んでストレスと皮膚についてお伝えしていこうかと思います。
お楽しみに。
リキュア銀座院の長谷川でした。
参考文献:驚きの皮膚・著:傳田光洋
生物工学会誌 苦味を感じる仕組みと抑制手段・著:前橋 健二
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