こんにちわ。リキュアの堀ノ江です。
梅雨ですが熱帯夜な日もあり、例年よりも暑いですね。
外気温が暑いと何かと冷たさを求めてしまいますよね。今回は温度感覚についてお話ししていきます。
温度感覚の伝わり方
人は環境温度を主に皮膚で感知します。
皮膚の温度受容器で感知した情報は感覚神経~脊髄~脳の視床~大脳皮質に伝えられます。このような情報伝達を経て意識の上での温度の知覚につながるとされています。(下図の青線)

重要なのは温熱的快適感
上記したような温度感覚伝導メカニズムの他に、人は異なる温度受容があると言われています。それが温熱的快適感というものです。
明確な伝導メカニズムは未解明ですが、皮膚や中枢からの温度感覚情報を統合し、いわば生存するための環境温度の価値判断をする温度受容であると考えられています。
例えば体温が高い時に冷たい水に手を入れると快適と感じるが、体温が平常時に冷たい水に手を入れると不快と感じる。具体的にいうと発熱した時の氷枕は気持ちいいですが、平常時は冷たい!と長く使い続ける事は出来ない。
つまり私たちの状況次第で温度環境への受容の仕方は異なるのです。
これから夏を迎えますが、この温熱的快適感を意識すれば快適な生活に近づけるかもしれません。
温熱的快適性に影響する6つの要素
人間は体内での熱生産をほどよく外部環境に逃がして熱平衡を保ち、深部体温を一定に保っています。この人体と環境との熱交換に影響を与える要素を温熱環境要素と言います。
この温熱環境要素は6つあり、着衣量・代謝量・空気温度・放射温度・気流・湿度です。この中で代謝量と着衣量は人体要素で、他の4要素は環境物理的な要素といいます。
●人体要素
着衣量(clo=クロ):我々が身につける着衣の断熱・保温性を示す重要な指標です。着衣量や質によって体感温度は大幅に異なり、夏・冬の着衣量は快適・省エネルギー性に直結します。夏服が0.6clo程度、冬服が0.9~1.0clo程度(夏服:長袖シャツ+薄ベスト+長ズボン、冬服:スーツ上下)
代謝量(Met=メット):何らかの活動をしているとき、身体から発生する熱量のことです。激しい運動をしているときは気温が低いところでも寒さを感じにくいように、作業の内容によって体感温度はかなり変わります。椅子に腰掛けた状態の単位面積あたりの人間の代謝量(=58.2W/m2)を1metとします。
●環境物理的要素
空気温度:室内温度の事。
放射温度:暖房などの赤外線が伝達する温度のことで、暖房で温められた壁や天井、床、家具などから赤外線が放出されるため輻射温度とも言われます。放射温度の値が室温よりも高いと、周囲から受ける熱放射による暑さを感じ、逆に室温より低いと涼しさを感じます。
気流:空気の動きで、気流が強くなるほど、寒く感じます。夏の服装の時に気流が0.15m/s(秒)~0.25m/sに増大すると室温が1℃低下したのと同じ感覚になり0.75m/sでは3~4℃上げなければ同等にならないほど。
湿度:空気中の水分量によっても体感温度は大きく変わります。湿度の影響は快適な温度の範囲では無視できるほど小さいのですが、高温になる夏には影響が出ます。26℃近辺では湿度を30%低減すると温度を1℃下げるのと同等の体感になりますが、30℃近辺では湿度が30%低減すると温度が3℃下がった体感になります。
最後に
今は梅雨ですが、外気温はとても高いです。熱中症や脱水などへのリスクも今後大きくなっていきます。健康に気を付けてこの大変な季節を乗り越えていきましょう。
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