リキュアスタッフの長谷川です。あと2日でボクシングスーパーバンダム級世界戦:井上VSネリ戦ですね。ドキドキしています。ボクシングはあまり見ない人でも井上の事は知っているのではないでしょうか。
今までの日本の世界チャンピオンは日本の中でマスコミが話題にすることがあっても、本場アメリカでは誰一人知らない、知名度の状況が日本とアメリカではかなり乖離しているという状況でした。
何故かというとアメリカではボクシングのマーケットは中量級以上が人気で日本で世界チャンピオンがよく輩出される軽量級は全く人気がなく誰も見ないからです。
やはり日本人とアメリカ人とでは平均身長、体重が違うので自分より小さい選手がちょこちょこ技術戦をしてても迫力がないですし、KOも生まれにくいのでつまらないのです。
自分より体格のいいマッチョな選手が、当たったら倒れるKOパンチを連発する方がスリリングですし面白いですよね。
また中量級から競技人口もググっと上がり激戦区となり選手層の厚さとレベルも段違いになってくるというのも一つの要因かと思います。
しかし井上尚哉選手は軽量級から階級を上げていき、世界中の名のあるチャンピオンを片っ端からKOで倒していき4団体統一を2階級で成し遂げた、議論の余地のない歴史に残るチャンピオンですので、アメリカでも大変話題に上っております。
今いるスーパーバンダムという階級を何回か防衛したあとフェザーに上げるという話ですが、この階級から選手層の厚さとレベルが段違いになってきますので、おそらくパンチも効かなくなり、より技術戦になってきますので井上選手の真価が試される階級であり、本当の意味でライバルといえる選手も出て来るかと思います。
いずれにしても楽しみです~
「赤血球分化説」
さて前置きが長くなりましたが、
前回は腸造血において赤血球がどう分化していくのかお話しましたが、簡単にいうと
赤血球が各血球に変化し、体中の細胞に変わっていくのね~という話です。
そもそも、血球から体細胞に変化していくという理論は今から百何十年も前にコーンハイム、レービス、エリオットという学者たちがリンパ球は繊維細胞に変わっていく。顆粒白血球は軟骨細胞、筋肉細胞、腺細胞、骨細胞、上皮細胞などに変わっていくという実際に観察して約数十人の弟子達がこの研究成果を全部追試しております。
しかしフィルヒョウという学者が登場してから「細胞は細胞からー」「細胞は分裂以外の方法では増えない」という考え方を、これが当時の学会を占拠することになってコーンハイム等の研究成果は一挙に否定し忘れ去られてしまったのです。
赤血球から全ての細胞が分化する説を「赤血球分化説」といいます。

上記写真はすべての組織細胞が赤血球をから出来ている事実を示す写真の一つです。
横に走っているものはウサギの体毛で、この写真では体毛が縦割りに真っ二つに切られていて、毛の髄が見えておりそこには赤血球がきれいに並んでいます。
実に規則正しく整列して寸分の狂いもないです。
「毛は血の余りなり」と昔からいわれているけれども、まさにその通りで毛髄に赤血球が配列しているということは、毛も血でできているということなのです。それゆえに毛で血液型の判定も出来るのです。
実際、犯罪事件で犯人を割り出すために、現場に落ちていた毛を調べることがおこなわれていますがそういうことが出来るのも、毛そのものが血から出来上がっているものだからです。
細胞は細胞分裂で増えていくという説を覆すもので、にわかには信じられないものですがこれもきちんとした研究に基づくもので、大変興味深いものです。
(詳しい研究成果にご興味ある方は下記の書籍をご参考下さい)
赤血球は逆戻りする?!
そして、もし断食や絶食等で腸で血が造られなくなった場合には、骨髄、皮下脂肪、筋肉、肝臓といった体細胞に赤血球が逆戻りをすると森下博士は述べておられます。
なぜそういうことがおこるかというと、循環血液の赤血球数を一定限度以下にへらすわけにはいかないからです。
脳や腎臓などのように常に一定量以上の酸素補給を必要とする臓器があるから、酸素運搬にも主役を演じている赤血球の数を一定以上に落とすわけにはいかないのです。生産工場が休みだからといって、少ない製品で間に合わすというわけにはいかない。二次加工品を元のシンプルな製品に逆戻りさせて需要をまかなうのです。
たまたま骨髄を観察することによって、その逆戻り現象の一面をとらえたことから、それが生理的な造血現象だと錯覚されて、骨髄造血説が生み出されたのです。
造血幹細胞の研究
そして骨髄からあらゆる血液細胞に分化する造血幹細胞が発見されたのですが、最近の研究では
●イタリアのフェラーリ氏やアメリカのジャクソン氏らの研究により
骨格筋細胞は造血幹細胞に分化し逆に造血幹細胞が骨格筋細胞に分化転換を確認
●アメリカのイエール大学のダイアンクラウスが骨髄に存在する一個の間葉系幹細胞が皮膚、腸、肺、肝臓などの生体中の全ての肺葉の細胞に変化を確認
●ベスコービ氏らは神経幹細胞も造血幹細胞に分化転換を報告(脳が血液に変わる)
等
幹細胞の研究が進むにつれて、「幹細胞が今まで考えられていた以上に広範囲な分化能力を持ち、さらにいったん分化した細胞もかなりの割合で逆分化する能力をもっている」
という驚くべき事実が明らかになってきているのです。
昨今の状況をみると千島先生や森下博士が1950年代に唱えた
「全ての組織細胞は可逆的分化能力を持つ」という学説が徐々に証明されてきたように思います。
最後に~
さて、未知の身体シリーズact2:「腸と血液」では5回にわたって解説してきました。
主に
「腸管造血説」
「赤血球分化説」
「赤血球と組織の可逆的分化説」
についてご紹介しましたが、なにぶん専門的な内容であるがゆえ、とてもブログという媒体の記事内では収まりきらないお話ではあり、分かりにくい点や解説しきれないところも多々あったところはご容赦下さいませ。
また今回はお伝え出来なかったのですが、千島先生、森下先生は血球とがん細胞の捉え方についても画期的な理論を唱えられていますので、ご興味ある方は参考書籍をご覧になられるとよいと思います。
そして私が今回のシリーズでお伝えしたかった事としては人間の身体の機能、仕組みについて今まで常識とされていた事は本当にそうですか?!というところを全く違う視点、見地から考えてみるきっかけをブログを通してお伝えしたかったのです。
最近、あらゆる分野で今まで当たり前と思っていたものが次の日には全く違うことになっていた。ある発見がきっかけでガラッと覆されてしまうという事が頻繁に起こっています。
偉い学者が言っているから、教科書に書いてあるからでは本当の事は分からない、しょっちゅうコロコロ変わる世の中になってきているように感じます。
寿命は伸びたが医療費増大、薬漬けが問題になっておりますね。
人間の身体は我々が思っているより、もっと素晴らしい仕組みや可能性を秘めており、今はまだ眠っているが何かに頼らなくても自分で治す力を目覚めさせ、引き出す医療に流れが向いていく事を願いつつ、背骨調整が少しでも皆様のお役に立つ一助になればと思います。
次回は気分を変えてカジュアルな話題でお伝えしていきますね。
では、また!
参考文献
●隠された造血の秘密、腸管造血説と幻の造血幹細胞・著:酒向猛
●自然医学の基礎ー永遠なる「健康の原理」ー・著:森下敬一
参考HP
●千島学説|新生命医学会・https://www.chishima.net/
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