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病的疲労の存在~日本と欧米疲労の価値観~

こんにちは。リキュアの堀ノ江です。

疲労についてブログを更新して参りましたが、今回は疲労の種類についてお伝えしていこうと思います。

実は疲労には大きく分けて2つあります。

それは生理的疲労と病的疲労です。

それぞれの特徴

まずはそれぞれの疲労の特徴についてお伝えしていきます。

大別した疲労の大きな違いは持続期間の長さです。

生理的疲労とは仕事や運動などで発生し、1日たてば回復するような短期的な疲労を言います。

病的疲労とは何ヶ月も続き、少々休んだくらいでは回復しない疲労を言います。

生理的疲労は前回までのブログでお伝えしたように、eIF2αがリン酸化して炎症性サイトカインを産生する事で起こります。

しかし病的疲労には原因や発生メカニズムが不明なものが多く、原因を取り除いて疲労感を減少させることが難しいのも特徴です。

欧米から見た疲労

ここで少し話が脱線しますが、日本と欧米では疲労の捉え方が大きく異なります。

日本では疲労による身体的影響が社会的に大きな問題として広く認識されています。

一方欧米では、基本「疲れているのに頑張って働く」事を良い事だと思われていません。

つまり疲労している状態で働いている事は「自己管理のできないだらしない人」と解釈されるそうです。

しかし日本で広く認知されている「過労死」ですが、原因の第1位はうつ病による自殺です。

そしてうつ病は病的疲労に分類されます。

しかも上記したように病的疲労は生理的疲労と違い原因やメカニズムが不明なものが多いのです。

つまり欧米の考えのように疲労を自己管理できない部分になります。

最後に

疲労に対しては各々の価値観が大きく異なる部分だと私は思っています。

そのため辛さの共感は本当に難しく、当事者の方々も頑張りたいけど頑張れない歯がゆさがあるのだと想像します。

その中でも病的疲労について分かってきている部分は多くなってきています。

次回からは病的疲労の各疾患について取り上げていきます。

参考文献:「疲労とはなにか」 近藤一博 著

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